大きな月の正体

小さかった頃、
ある日の夕方、外に出ると、

ものすごく大きな月が、

家々の向こう側から、

半分昇ってきていました。

 

見たこともない大きな月。

 

私は、すぐ家に戻って、

部屋の片隅で、ドキドキしながら

こう思いました。

 

「まだ、誰も気がついていないけれど、

 このまま月に飲み込まれるに違いない。」

 

たぶん、5歳くらいの頃だったんじゃないかと思います。

私は、怖くて怖くて、しかたがありませんでした。

今でも、よく覚えています。

 

でも、今思えば、

あの大きな月は、おそらく、

スーパームーンですよね。

 

それは、私が幼くて、無知で、

知っている知識を総動員したら、

「大きな月は、私を飲み込む。怖い。」

と思ったわけです。

 

未確認飛行物体がやってきて、

とっても大きくて、

みんな飲み込まれちゃう。

マンガによくあるストーリーですね。

 

私が知っている知識は、これだったということです。

 

***

 

私たちは、知っていることを総動員して、

物事を判断していきます。

 

これは、もちろん大人になってからも

オートマチックにやっています。

 

あの時、こうしたら、結果、こうなった。

例えば、

 

スカートを履いたら、似合わないって言われた。

好きになって、告白したら、振られちゃった。

自分の意見を言ったら、批判された。

 

結末が、良いものでないと、

その時やったことが、いけないことだったんだと

学習してしまいます。

 

傷ついたり、嫌な思いをすれば、

余計に、それは、もうしてはいけないことだと

心に刻んでしまいます。

 

二度と、傷ついたり、嫌な思いをしないようにしよう、

自分を守るための方法なんですね。

 

こうして、自分を守る知識は、

大人になって、たくさんの経験をしていれば、

どんどん増えていきます。

 

最悪の事態を引き起こさないための「ディフェンス」の

働きを強めていきます。

 

ところが、この「ディフェンス」が、

最悪の事態を起こさないかわりに、

最高の出来事も起こさなくしてしまったりします。

安全と退屈がセットになりやすいのと同じです。

 

怖いことが起こらないように、行動する。

悪いことが起こらないように、控えめにする。

 

スカートを履かない。

人を好きにならない。

自分を表現しない。

 

そんなふうに生きることで、「安全」以上の

楽しさや幸せは、なかなか入って来られません。

 

もし、とても怖い思いをしたなら、

安全な場所にいる時間が必要です。

穏やかな気持ちを取り戻すことが先です。

 

でももし、今の生き方が、楽しくないな。退屈だな。

 

そんなふうに感じていらっしゃるのなら、

スカートを履いてみる時かもしれません。

誰かを、好きになってもいいかもしれません。

自分の思いを伝えてみてもいいかもしれません。

 

自分にさせないようにしてきたことを

 

できることから、少しずつ。

小さなことから、少しずつ。

 

させてみてはいかがでしょうか。

 

数年前に、私がチャレンジしたことがあります。

長いこと、自分にさせないようにしてきたことでした。

 

「ピンクの服を着る」

 

黒っぽい服のほうが、

カチッとした印象になるし、

細く見える、そう思って、

ピンクなんて、着たことがありませんでした。

 

似合わないと思ってきました。

 

でも、おすすめされて、着てみれば、

あら、なかなか私、似合っているじゃない♪

 

今では、ピンクだけでなく、明るい色の服が増えました。

 

あなたの小さなチャレンジが

いずれ大きなハッピーにつながってゆきます。

 

お役に立てればうれしいです。

 

 

池尾千里

 

 

大きな月

 

隠れたり、覗いたりのスーパームーン。

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