制限の中の自由 〜PhotoWord〜

No.107

みなさん、ご存知の

脚本家の三谷幸喜さんは、

いろんなお芝居を作られていますが、

舞台が限定されているものも

有名ですよね。

例えば、

お家を買う話とか、

オーケストラの中の話とか。

制限を敢えてかけておくことで

面白いものが書ける。

何かの番組のインタビューで

そんなお話をされていたのを

聞いたことがあります。

アイディアが湧きやすくなったり

分散せずに、

より深く表現できたりすることが

あるのかもしれませんね。

「制限」と聞くと

不自由で、窮屈で、

嫌な気持ちになるものです。

でも、ここに

「安心感」があると聞くと

どんな感じでしょうか。

誰もいない

何にもない

広いお部屋に案内されて

30分くらい一人で

過ごすことになったら

どこに居ますか。

部屋の真ん中に

いきなり座る人は

あまりいないのではないでしょうか。

おそらく落ち着くのは、

四隅のどこか(笑)

背もたれがある

横に寄りかかれる

右も左も壁がある

そんなふうに

身体が収まることで

行動が制限されて

なぜか、安心する心理があるようです。

さらには、

膝を抱えて体操座り。(笑)

お母さんのお腹で

まあるく縮こまっていた

そんな記憶の名残かもしれませんね。

隅っこに居ることで

やっと広くてそわそわする気持ちから

いくらか解放される。

30分待つ間、

少し考え事ができたり

落ち着いて本が読めたりするかもしれません。

制限と安心感の関係。

なかなかおもしろいです。

気持ちやアイディアがあちこちに

行ってしまうのを

私たちは不安がったり

うるさがったりするようですね。

「制限」の中でくるしいと感じる時、

また、それが長期間に渡る場合。

その「制限」があることで

どんなメリットを手に入れているんだろう。

そんなことを

考えてみると

思わぬしくみがわかるかもしれません。

お役に立てればうれしいです。

池尾千里

最近、片付けモードで

せっせと要らないものを
捨てたりしているのですが
この「鳥の付いたかざぐるま」も
仕舞い込んであったもの。(なぜ)

捨てるには忍びなく
ベランダのプランターに
刺してあります。  

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