笑い飛ばすところ。〜PhotoWord〜

昔、A子ちゃんが、

私物のオサレな雑誌を

更衣室に置きっぱなしにしてて

更衣室を使う人たちが

なんとなく拾い上げて

読んだりしていたんだけど

ある時、B子ちゃんが

私物だとは知らずに

置きっぱだったその雑誌の一部を

ちょこっと切り抜いて

しまったことがありました。

なんか欲しい情報か

好きな服でもあったらしくて

悪気があったわけではありません。

A子ちゃんは、

もう要らないから

大丈夫だよって

全然怒ってなくて

B子ちゃんに言った途端

知らなかったとはいえ

本当にごめん！って

B子ちゃんが謝り始めて

 

なかなかお詫びが止まらない場面に

出くわしたことがありました。

あんまりB子ちゃんが

謝り続けるので

A子ちゃんは、ついに大爆笑。

「だから、いいってー！ 」

近くにいた私も

あんまりにもB子ちゃんが

謝るのが可愛くって

ついA子ちゃんと一緒に

笑ってしまったんです。

その翌日、

私、B子ちゃんから呼び出し。

なんのことかと思ったら

「昨日のことなんだけど  」

A子ちゃんに笑われるのはいいけど

あなたに笑われる
筋合いはない！！

って、怒られた。

あちゃー

雑誌の持ち主でもない私が

笑ったら嫌だったよね。

B子ちゃんは、

真剣に怒ってる。

B子ちゃんはいつも

真面目な子なんです。

私、反省しました。

心から謝りました。

「バカにするつもりはなかったの。

　嫌だったよね。本当にごめんね。」

すると、B子ちゃんから

面白い言葉が飛び出しました。

「謝るんだね！？」

そら、謝るとこやろー！

心ですかさずツッコんだけど

よく聞いてみたら、B子ちゃん、

こう思っていたみたい。

私にこんなふうに

怒ったら、

私がきっと怒ってくるだろうと。

そうしたら、絶対に

喧嘩になるだろうって。

ものすごい戦闘体制

でいたらしいです。

でも、私が平謝りだったから

気が抜けたらしい。

このポイントは、

一触即発！戦闘体制！

ってとこじゃなくて

笑い飛ばすところを

私たちが笑い飛ばしてないことが

ものすごくあるってこと。

神さまは、私たちのやることを

映画館でポップコーン食べながら

ゲラゲラ笑って観てるようなものだと

聞いたことがあります。

深刻なら

深刻なだけ

大爆笑してるって。

それは、からかっているのでもなく

バカにしているわけでもなく

神さまは、みんながしあわせである

ってとこしか見えないので

私たちが、真剣に不幸だと嘆き、

凹んだり、泣いたり、

どんよりしていることが

ふざけてやってるとしか

見えないということらしいです。

私、この話が大好きです。

自分が深刻に悩んだりしてるとき

よく思い出します。

それで笑えるのかといえば

そういうわけにもいかず

さらに腹を立てたり

どんよりしたり

だったら、どうにかしろやーっ

なんて悪態をついたりしていますけれど。

でも、どこかのどこかで

ほんとにばかばかしいよね、これ

って思ってもいるんです。

楽しく生きるっていうけれど

自分が不幸だって思ったり

ツイてないって思ったり

ほんとに最悪だって思った時に

「私、何やってんだろ～ゲラゲラ」

って、出来たら、

そこそこおもしろい人生に

なるんじゃないかなと思いませんか。

「ネタ」って思うのも

それに近いかもしれません。

深刻さから

あっというまに抜けられる。

楽しく生きるって

楽しいことばかりすることじゃないんだなって

最近思うようになりました。

すべては、しあわせに向かうもの

もしくは、すでにしあわせの中にあると

信頼すること。

そして、そうじゃない悩ましいことが

起こった時にこそ

それを笑い飛ばせたら

最強の修正になる気がします。

笑うって

バカにすることでも

バカにされることでもないんです。

その向こう側に

ポーンって飛べる

最強スキルだと思います。

泣き笑いも可です。

そうやって
凸凹いろいろあって
自分で笑い飛ばしたり

「なーにやってんのよ！」
って、親しい人たちに
笑い飛ばしてもらいながら

生きていくのが
楽しいんじゃないかって
思います。

池尾千里

タップすると、もくじに飛びます  

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊