かくれてた思い 〜PhotoWord〜

結婚した頃

平日休みの午前中。

お掃除をして

お洗濯をして

ベランダに揺れる

洗濯物越しの青空を見ながら

リビングに座るといつも

ざわざわざわ

心がざわつくのです。

とてもいやな感じで。

次の週のお休みも

その次のお休みも

家事が終わって

ひと休みしようと思うと

ざわざわざわ

心の奥の方から

上がってくるような

いやな感じ。

私は、こう思いました。

妖怪おる。

ざわざわは、

いつまで経っても

おさまらないので、

居てもたっても

居られなくて

あてもなく出かけるのでした。

知らない道を

どこまでも走ってみたり

たまたまみつけた

お店に入ってみたり

お買い物を

たくさんしてみたり

それも飽きてしまうと

習い事をしてみたり

そこで出来た友だちと

ご飯食べに行ったり

何かしてれば

ざわざわ妖怪は

出てきませんでした。

今ならわかります。

仕事の忙しい夫と

不規則な勤務の私は

休日がなかなか合いません。

結婚したのに

ふたりで居られない休日を

私はすっかり持て余していたようでした。

ざわざわざわ

妖怪だと思っていたのは

寂しさでした。

私がちゃんと

みつけてあげられなかったもの。

誰にもみつかって

いなかったもの。

消化していない感情は

こうやってじっと

タイミングを待って

出てくるんです。

まずは、

見つけてあげるだけでいい。

どんな思いかわかれば、

何かしてあげられることが

あるものなんです。

寂しさも

怒りも

うんざりも

誰かに聞いてもらうのは

おすすめです。

私なら、夫だった
ということですね。

当時は、長いこと
妖怪のせいだと思ってたとゆー 

お読みいただき

ありがとうございました。

池尾千里

『池尾家ちゃんねる』こちらから  

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